最初から 「センさん、ちょっといいですか?」 「ん、なに?テツ」 「ずーっと疑問だったんですけど、なんで先輩はホージーさんのこと相棒って呼ぶんですか?それに、ホージーさんはずっと否定してるし」 「あー、あれはバンが着任早々勝手に呼びはじめたんだけどね。ホージーも口では否定してるけど、 まんざらじゃないってことは傍目に見れば…あ、バン、ホージー、ちょうど良かった」 デカルームに入ってきた2人を、センが手招きして呼ぶ。 「テツが、どうしてバンがホージーのことを相棒って呼ぶのか知りたがってるよ」 「は?理由?うーん・・・これといって・・・ないかも」 バンの答えに、ホージーが眉間に皺を寄せる。 「特に理由がないなら、しつこく呼ぶな」 「冷たいこと言うなよ相棒〜。だって最初に会ったときに、なんとなくそう呼ぶのがぴったりな気がしたんだもん」 「だから相棒って言うな。勝手に決められたら迷惑だ」 「そういえば、テツもバンのことは先輩って呼ぶよね」 センが顎に手を当てながら言う。 「あ、それは地球署の熱いハートを代表するのが先輩かなって思って。なんとなくそう呼ぶのがいい気がして・・・」 「なんだよ、テツだってなんとなくじゃん。でもまぁ、地球署を代表するっていうのは当たってるけどなっ、後輩!」 「お前が代表なわけあるか。代表っていうならボスだろ」 「ホージーさん、俺もなんとなくっていう勘なんで、あんまり突っ込まれても・・・」 「あ、センちゃんはそういうのあんまりないよな?相棒、とか後輩、とかさ」 バンの指摘にセンが目を見開く。 「え?俺?」 「そうそう。センちゃんって、おっとりしてるっていうかぼーっとしてるっていうか、見た感じとろそーだったし、ホントにスペシャルポリスかって思ったもんなぁ」 「ちょっと先輩、それは言い過ぎですよ。たしかに俺も、探偵役っていうのは古今東西、やっぱり変人なんだなって思いましたけど」 はっはっは、とセンがわざとらしく笑う。 「まったくもう、2人とも素直だねぇ。でも、出来たら俺に聞こえないところで言ってくれないかなぁ」 「おい、センちゃんはこうみえて地球署の縁の下の力持ちだぞ。変人でも昼行灯でも、仕事に対する姿勢はおまえたち以上な部分もあるんだ」 「ホージー、気持ちはありがたいけど、実はあんまりフォローする気ないでしょ・・・」
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