コレクター再び 調査書を書いているバンが、センに声をかけた。 「センちゃん、こないだのアリエナイザーって、出身星どこだっけ?」 「えーと、確かシーリア星だったと思うよ」 「あ、そっか。サンキュー」 「バン、それくらい自分で調べろ」 ホージーの小言に、バンが口をとがらせて言い返す。 「だって、センちゃん何でも知ってるから便利なんだもん」 「センちゃんは辞書じゃない」 「でも〜、センさんってエイリアンに詳しいよね!やっぱり、頑張って覚えてるんでしょ?!」 ウメコの期待がこもった言葉に、う〜ん、とセンは頭をかく。 「そうでもないんだけどねぇ…」 ジャスミンがデカルームに入ってきた。手には靴箱くらいの箱を持っている。 「センちゃん、さっきパトロール中にプラモ屋のおじさんから、これ渡してくれって頼まれたんだけど」 「あ!そうだ今日取りに行く約束だったんだ。ありがとージャスミン」 「センさんそれなに?」 ウメコがセンの受け取った箱をのぞき込む。 「うん、これは限定品でねぇ。前の発売時には手に入らなくてさ。再販でやっっっと!手に入れたんだよ。ああ、長い道のりだったなぁ〜」 珍しく少々興奮した様子のセンを訝しげに眺めながら、ホージーが箱に印刷された文字を読む。 「ワンデ星人、8/1スケールモデル…?」 「は?なにこれ、人形?」 「ガレキって言ってよバン。いやー、このクチバシがポイントだよねぇ。嬉しいなぁ」 満足そうなセンの周りで、全員が顔を見合わせた。
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