帰ってきたコレクター 「だー!!もう終わんねー!」 「バン、始末書まだ書き終わらないの?」 「あ、センちゃんいいところに。あのさ、ちょっとだけ手伝ってくんない?」 「そういうのは自分で書くことに意味があるんだよ」 「分かってるけどさぁ、俺早くトレーニング行きたいんだもん」 「それ、わかってるって言わないけどねぇ。でもまぁ誤字チェックくらいならしようか?」 「やった!ありがとう!」 バンはしばらく無言で始末書に取り組んでいたが、ふと隣に座ったセンの手元の紙に気が付いた。 「あれ?センちゃん、その紙も始末書じゃん」 「ああ、これは俺が書いたやつ」 「えー!センちゃんも始末書なんて書くの!?」 「ほら、人は見かけによらないっていうじゃない」 「それ、使いどころ間違えてると思うけど。っていうかなにしたの?」 「ボスのレジンキャストキット作ろうと思って・・・あ、レジンキャストキットっていうのは組み立て式フィギュアみたいなものだけど、その材料を経費で買おうとしたのがバレちゃってさ」 「どう考えてもそりゃバレるって。そもそもなんでボスのフィギュアなんだよ・・・。センちゃんって頭いいけど、時々バカだよね」 「うん、自覚してる」
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